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[526] ……………

     臨終の預言

 14 西暦前一七一二年、エジプトのヤコブの家における臨終の模様は、創世記四十九章にしるされています。霊感を与える神の霊がこの時ヤコブに臨み、ヤコブは預言するエホバの証者として語りました。このことを示すものとして、創世記四十九章一、二節(新口)は次のように述べています、「ヤコブはその子らを呼んで言った、

『集まりなさい、後の日に、あなた方の上に起きるこ

   とを、告げましょう。

ヤコブの子らよ、集まって聞け、

   父イスラエルの言葉を聞け』」

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[527] ……………

 19 天において支配する級は、栄光の新しいエルサレムによって象徴されています。それは小羊イエス・キリストの、試みを経た忠実な十四万四千人の追随者によって構成されます。彼らは神の聖霊によって印せられ、地上における試練の最期の時まで、その印を保ちます。黙示録七章四ー八節において、彼らは霊的イスラエルと呼ばれ、十二部族を構成する者として描かれています。これら部族の名前は、族長ヤコブの息子と孫からとられています。黙示録は次に示す一定の順序でその名をあげています、

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[528] ……………

    ルベン

 23 ヤコブは詩的な類似を用いて語り、彼の最初の、しかし余り愛されなかった妻、シリアの娘レアによって設けた長子ルベンについて、預言しました。この子の生まれた時、レアは言いました、「ごらん、男の子です!」そしてこの叫びを子供の名前にしてルベンと名づけたのです。…………

 24 …………

   「ルベンよ、あなたはわが長子、

     わが勢い、わが力のはじめ、

     威光のすぐれた者、権力のすぐれた者。

   しかし、沸き立つ水のようだから、

     もはや、すぐれた者ではあり得ない。

     あなたは父の床に上がって汚した。

     ああ、あなたはわが寝床に上がった」。

     -創世、四九ノ三、四、新口。

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 26 ルベンは当然に「威光のすぐれた者、権力のすぐれた者」となるはずでした。「威光のすぐれた者」と言う表現は、国民の祭司の職を指したもののようです。祭司の職につく者は、ルベンの族の男子であるはずでした。「権力のすぐれた者」という表現は、この国民が王国になった時、支配者すなわち王となる権を表わしていたのかも知れません。…………

 27 ヤコブは、この三つの特権のすべて、長子、祭司職、支配権の点でルベンに影響を及ぼし、ルベンを失格させる事柄を思い起こしまし

[530] た。ルベンはその父の面目を汚したのです。彼の父の妾、ヤコブの愛した妻ラケルの仕え女ビルハとの近親相姦の不品行をしました。それは愛されたラケルがベニヤミンを生んだのち、死んで間もなくのことでした。長子ルベンが仕え女ビルハを犯したのは、ビルハがラケルに代わってヤコブの愛を得、ルベンの母レアよりも寵愛されるのを防ぐためであったか、それともビルハに対して色情を抱いたためであったかは、聖書の記録中に説明されていません。聖書は単に次のことを述べています、「イスラエルがその地に住んでいた時、ルベンは父のそばめビルハのところへ行って、これと寝た。イスラエルはこれを聞いた」。聖書のギリシャ語七十人訳は次の言葉を加えています、「そして彼はそれを悪と見た」。ー創世、三五ノ二二、新口。七十人訳(トムソン)

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 30 「イスラエルの長子ルベンの子らは次のとおりである。--ルベンは長子であったが父の床を汚したので、長子の権はイスラエルの子のヨセフの子らに与えられた。それで長子の権による系図にしるされていない。またユダは兄弟たちにまさる者となり、その中から君たる者が出たが長子の権はヨセフのものとなったのである」。

 31 …………後に圧制者、カナン人ヤビン王とその将軍シセラの手から土地を開放するために、「メギドの水」のほとりで戦いが行なわれた時、ルベンの族の者は裁き人バラクと女預言者デボラに加勢しませんでした。従ってバラクとデボラは、その勝利の歌の中でルベンの族の不参加をとりあげて、…………

[532] …………

しかしルベンのように、結果を考えない無謀な行いをして、そのため地上におけるクリスチャン会衆内の特別な特権を失い、取り返しのつかない事をする者が出るかも知れません。ただ神のあわれみにより、また霊的ないやしを受け入れたことによって、永久に捨てられ、霊的イスラエルの外に出されるのを免れるだけです。神の愛の御親切によって、霊的イスラエルの中にもルベンの支族がいます。私たちはそのことに感謝できます。しかし神のあわれみをよいことにして、危険をおかすような事をしてはなりません。ルベンはした事の報いを受けました。私たちも同様です!

     シメオンとレビ

 37 …………

 「シメオンとレビは兄弟。

    彼らの剣は暴虐の武器、

 わが魂よ、彼らの会議に臨むな。

  わが栄えよ、彼らのつどいに連なるな。

 彼らは怒りにまかせて人を殺し、

  ほしいままに雄牛の足の筋を切った。

 彼らの怒りは、激しいゆえにのろわれ、

 彼らの憤りは、はなはだしいゆえにのろわれる。

 わたしは彼らをヤコブのうちに分け、 

  イスラエルのうちに散らそう」ー創世、四九ノ五ー七、新口。

 38 これらの二人の兄弟は、悪事をするために力を合わせました。シメオンの名は「聞いてもらえる」つまり是認されることを表わし、レビの名は「加わった、つき従う」を意味します。

 39 彼らが暴虐の武器を取って人を殺したのは、妹デナが辱しめられた場合に、自分たちが勝手に報復の行ないに出た時でした。これは一番上の兄ルベンが、父の妾ビルハを犯す前のことです。族長ヤコブが約束の地のシケムの町の近くに天幕を張った時、処女のデナが犯されました。その町の君主ヒビ人の子がそのことをしたのです。デナの兄弟たちは、復しゅうをしようと計りました。デナと結婚するため、おかした者はイスラエル人のように割礼を受けなければならないと主張して、彼らは割礼の三日目になって、割礼を受けた人々が痛みのため、ほとんど動けないでいるとき、シメオンとレビは行動を起こしました。

 40 「ヤコブの二人の子、すなわちデナの兄弟シメオンとレビはとは、おのおのつるぎを取って、不意に町を襲い、男子をことごとく殺し、また剣の刃にかけてハモル[君主]とその子シケムとを殺し、シケムの家からデナを連れ出した」。そのあとヤコブの他の子たちが町をかすめ、女と子供をとりこにしたのです。それは「彼らが妹を汚したから」でした。ヤコブはこの事に少しも共鳴せず、シメオンとレビを叱りました。それに対して二人は答えました、

[533] 「わたしたちの妹を遊女のように彼が扱ってもよいのですか」。--創世、三三ノ一八から三四ノ三一、新口。

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 55 ゆえに死の床のヤコブが、この事柄を持ち出してユダの不利をはかる理由はひとつもありませんでした。疑いなくヤコブは、ヨセフを殺そうとした兄弟たちにユダが反対したこと、また自分がベニヤミンの身代わりとしてエジプトの奴隷となることを申し出、ヨセフの兄弟ベニヤミンの生命と自由を守ろうとしたユダの崇高な行いを、覚えていました。(創世、三七ノ二六。四三ノ八ー十。四四ノ一八ー三四)そこでヘブル語の文体を用いて語ったヤコブは、次のように述べてイスラエルの将来

の支配者の問題を解決しています、

  「ユダよ、兄弟たちはあなたをほめる。

    あなたの手は敵のくびきを押さえ、

    父の子らはあなたの前に身をかがめるであろう。

   ユダはししの子。

    わが子よ、あなたは獲物をもって上って来る。

    彼は雄じしのようにうずくまり、雌じしのように身を伏せる。 

    だれがこれを起こすことが出来よう。

   つえはユダから離れず。 

    立法者のつえはその足の間を離れることなく、

   シロの来る時までに及ぶであろう。

    もろもろの民は彼に従う。

   彼はその子のろばの子をぶどうの

    木につなぎその雌ロバの子を

    良きぶどうの木につなぐ。

    彼はその衣服をぶどうの木につなぐ。

    彼はその衣服をぶどう酒で洗う。

    その着物をぶどうの汁で洗うであろう。

   その目はぶどう酒によって赤く、

     その歯は乳によって白い」。--創世、四九ノ八

   ー一二、新口。

 40 レアはこの四番目の息子が生まれたとき、エホバを賛美してほめたたえ、子をユダと名づけました。ゆだのなは「ほめたたえられた、称揚された[もの]」を意味しています。(創生、二九ノ三五)ヤコブはその名が意義を持つようにしました。そして死の床にあって、その名を持つ者ユダにもこの意義を適用しました。ユダの十一人の兄弟は、その資質、国のためにつくすその働きゆえにユダをほめるでしょう。ユダの手は敵の首をおさえるからです。ユダは戦いに勝利をおさめ、敵を逃げ走らせ、あるいは従わせます。

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[537] …………………

 59 それでユダの族は、森の獣の中のししにも似ていました。(ミカ、五ノ八)「ユダは、ししの子」と言った族長ヤコブの言葉は、全く適切でした。イスラエル国民の永遠の王統すなわち王の家族は、ユダの支族から出ました。ダビデはこの王統のかしらとなりました。エホバ神はダビデと契約を結び、永遠の王権がダビデの家に属することをお定めになったからです。はじめベニヤミンの支族から出たサウロ王がイスラエル全部を治めたとき、そして巨人を殺したダビデがサウロ王の軍隊の一人の将であった時、ユダの支族はししの子のようであったかも知れません。しかしサウロが意識的に不従順となったので、神はイスラエルを治める王がもはやサウロの家から出ないことを定め、従って西暦前一〇七〇年、イシボセテ王の死後、イスラエルの十二支族は、ユダの族のダビデを王にしました。

 60 このようにして、ユダの兄弟たちがユダをたたえ、その前に身をかがめるというヤコブの預言は、大規模に成就しました。(サムエル後、四ノ五から五ノ五)ユダの支族から出たこの国

の指導者ダビデは、まず大抵の場合ほめられるべき振舞をしました。ダビデは、すべての国民が一致して従うとヤコブが預言した、来るべき王を預言的に表わす人となりました。事実、ダビデはこの預言された者、イエス・キリストの有名な先祖となり、イエス・キリストはイスラエルの支配者となる権をダビデ王から受け継いだのです。--ルカ、一ノ二六ー三三。

 61 しかし、すべての民の従うべきものに関して、ヤコブの預言した事柄を更に調べることは「『ユダ族のしし』と共に治める者たち」と題する記事の出版にまたねばなりません。

(一九六ニ年九月十五日号「ものみの塔」をご覧ください)

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